英語を話さない患者の増加が、病院側の翻訳サービスを拡大させる


英語を第一言語としない入院患者の増加は、質の良い翻訳と通訳のサービスに対するニーズを高めています。

この集団が必要とするサービスは会話の通訳や文書の翻訳です。2013年度、University of Iowa Hospitals and Clinics (UIHC)はスペイン語通訳サービスを13,500回以上利用しました。これは2010年度の利用回数よりも3000回以上多いです。また、英語以外の言語を対象としたサービスに対するニーズも過去3年間でほぼ倍に高まり、1,800回から3,000回に増加しています。

UIHCシステムではスペイン語と英語を流ちょうに話す通訳者を常に3人配備しています。また、アラビア語ベトナム語、ソマリ語(somali)など30以上の言語と、米国サインランゲージ(American Sign Language)や文書翻訳に精通したパートタイムのスタッフも勤務しています。担当スタッフで対応できない言語の翻訳を必要とする場合には、医療電話通訳会社(medical phone interpretation company)と連絡を取ります。

同様のサービスは532-bed UnityPoint Health-St. Luke's Hospital in Cedar Rapidsでも提供されています。同病院では1日に約5回の要請を受けており、最も依頼頻度の高い言語はスペイン語であり、その次がスワヒリ語です。

Iowa Interpreters and Translators AssociationのErnest Nino-Murciaは次のように話します。「バイリンガルであれば通訳と翻訳の両方を巧みにこなせるというわけではありません。論説したり言い換えたりせずに直接翻訳しなければならないのですが、病院側はそれを理解していないことが多いです。2つの言語を話せれば通訳ができるという考えは、手があれば誰でもピアノが弾けると考えているようなものです」

ウォルトン・ウェーブリッジ(Walton, W.Va)の医学通訳士資格認定委員会(National Board of Certification for Medical Interpreters )は現在、通訳者と翻訳者の国家認証(national certification)を促進させるための活動を行っています。ちなみに、UIHCではこの資格が採用条件になっていません。

8月、モンタナ州立大学では医療従事者のスペイン語の会話力を高めるためのオンライン・コースを開始しました。