Google Translateにマオリ語追加:ネットで少数言語を存続させる
グーグルが自社のオンライン翻訳サービスの対象言語リストにマオリ語を追加しました。
本日より、Google Translateでマオリ語の文章を英語に変換したり、またはその逆に変換したりすることが可能になります。
Google New Zealandの経営マネージャー( public policy manager )を務めるRoss Youngは、「マオリ語をプラットフォームに組み込みために、ボランティア・チームとともに数か月間必死に努力してきました」と述べています。
Google Translateを利用すれば、Te Reo Māoriなどの少数言語の存在を世界中に示し、これらの言語を残すことの重要性について多くの理解を得られるようになるでしょう。
少数言語をオンライン上に存続させ、インターネットやグローバル化の時代にそれらを関連付けることで、将来の世代に自分たちの言葉を残すという責務を負う子供たちを励ますことができます。
この技術を通して少数言語に簡単にアクセスできるようになれば、ネイティブ言語の美しさを今まで以上に体験できるでしょう。
Google Translateへのマオリ語の追加は、同社の有名な検索エンジンに同言語が登場してから5年後のことです。
日常的に話している人数が30,000人ほどの言語にとって、今回の追加は非常に意義のあることです。Google Translateは、消滅の危機にある言語を救う最適な方法なのかもしれません。
グーグルは、マオリ語活動家で Waikato大学のコンピュータ科学部で講師を務めるTe Taka Keegan博士と連携しました。
Keegan博士は、コンピュータ支援ツールがどのように少数言語の存続を促進させるかを研究しました。そして、GoogleとKeegan博士は Aotearoaにおけるマオリ語翻訳コミュニティの様々なメンバーにTranslator Toolkit のアルファ・バージョンを提供しました。
数か月間に及ぶ重労働の後、マオリ語話者のボランティアが数千の単語と言い回しの翻訳を手伝ったおかげで、マオリ語でのウエブページ検索が可能になりました。
国歌のマオリ語版の英語翻訳は、「O Lord, God / of all people / Listen to us / Cherish us / May good flourish / May your blessings flow / Defend New Zealand」です。これをGoogle Translateで翻訳すると「O Lord God / Of the people that we / Listen / And Grace / That success / Let your mercy / Bless me / New Zealand」になります。
mercyやblessingなどの概念を言語間で翻訳することの難しさを考えれば、これはそんなに悪いものではありません。