Ragwitek(ブタクサ花粉アレルギー薬)にFDA承認

舌下投与用の初のアレルゲン抽出物「 Ragwitek」がFDAにより承認されました。同薬は18~65歳の成人を対象としたブタ草花粉(ragweed pollen)誘発性のアレルギー性鼻炎(allergic rhinitis )を治療するものです。

Ragwitekにはブタクサ花粉の抽出物が含まれます。1日1回の服用で、舌下に置くとすぐに溶けます。Ragwitekの治療はブタクサ花粉シーズンの12週前に開始します。最初の投与は病院で医療従事者が行い、副作用がないかを最低30分間観察します。最初の投与以降は患者が自宅で服用することが可能です。

Ragwitekの承認はブタクサ花粉アレルギーを抱える多くの米国人にとって、アレルギー注射を代替する新たな治療オプションとなるでしょう。

アレルギー性鼻炎の人は鼻水やくしゃみ、鼻の痒みや鼻閉、眼の痒みや涙目を呈することがあります。ブタクサ花粉は最も一般的な季節性アレルゲンの一つであり、米国では夏の終わりと秋の初めに広がります。ブタクサ花粉誘発性アレルギーへの対処法はアレルゲンの回避や、症状の緩和薬投与、アレルギー注射などです。

Ragwitekの安全性と有効性は、米国を中心に行われた国際的な試験で評価されました。安全性評価では約1.700名の成人を対象となりました。Ragwitek投与の患者で確認された最も一般的な副作用は、眼や舌の痒み、喉の炎症でした。1,700名の成人のうち約760名を対象に有効性の評価が行われました。Ragwitek投与群と不活化物質(プラセボ)群に分けました。患者は自身らの症状と、アレルギーシーズンを乗り越えるために追加の治療薬を必要とすることを報告しました。1回のブタクサ花粉シーズンのための治療中、Ragwitek投与群の患者ではプラセボ群と比較して、治療薬追加の要求と症状の発生が約26%減少しました。

RagwitekはイギリスのCatalent Pharma Solutions LimitedがMerck, Sharp & Dohme Corp向けに製造販売します。